竹内理論は是か否か その2

水分、排泄、食事、運動という4つが竹内氏が提唱する科学的介護の基本ケアです。

中でも水分1500ccというのはお題目のように何度も登場します。


おいらとしても、基本的に間違ってないし、突き詰めていけばエビデンスになり得るとは思ってますけど、やり方が強制的すぎるし、個人へのアセスメント不足のまま、お題目で突っ走らせてるだけの現状には納得してません。

しかも細かいところでは、似非科学でごまかしてばかり。

例えば、経管栄養の人は燃焼水をゼロで計算するとかね。


高校レベルの理科の知識があれば、おや?ってなりますよね。

生物のエネルギー源といえば、ブドウ糖。
燃焼とは、すなわち酸化。

C6H12O6 + 6O2 = 6CO2 + 6H2O

1分子のブドウ糖に6分子の酸素が結びついて、6分子の二酸化炭素と6分子の水ができる。この6分子の水が燃焼水。

まぁ、経管栄養の人の運動量が少ないって言っても、人間の臓器で最大のカロリーを消費するのは脳ですからね。


水は細胞を活性化させる

これもお題目のように竹内理論に登場しますが、何を持って細胞が活性化してるのかは示されてません。

先ほどのブドウ糖の燃焼にもつながりますが、実際の生体内でのブドウ糖は、細胞質基質内で、ピルビン酸にまで分解され、ミトコンドリア内のクエン酸回路、電子伝達系を経てATPを生成します。
このATP生成過程のほとんどが酵素による反応で、触媒として水が必要になります。水が不足した状態なら、当然ATPを生成することができない。
細胞の活性化=十分にATPを生成できる状態であるならば、このように説明していただければ、高校の生物選択者レベルであれば、十分に理解できるのですが、細胞の活性化がどういう状態なのかも示されないまま、水の重要性ばかりが強調されていきます。
細胞の活性化だったら、なんとか自然食品とかの卵黄にんにく青汁酵素あたりでも良さそうなんですけどねw

こんな調子で、文系の自分でも気づく矛盾だらけの竹内理論が、まともな医療関係者からは目を向けられないのは当然でしょう。

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